- 「一文一義」の意味がわからない人
- 「一文一義」の書き方を練習する方法を知りたい人
- 「一文一義」を意識すべき理由がわからない人
みなさん、おはこんばんちは。
もう2月ですが、今年はブログをがんばってみようと思っているさぶらでございます。

今年のテーマは仕事とブログの両立。
(できるだけブログをたくさん更新する)
今回のテーマは「一文一義(いちぶんいちぎ)」。
ライティング初心者さん向けの内容でございます。
難しいことや複雑なことを文章で説明するとき、ものすごく長文になってしまったりしませんか?
あるいは、なんだかわかりにくい説明になってしまうことはないでしょうか?

ワイは油断すると、なんでも長文になるで。
ライティングの必須スキルとして紹介される事が多い一文一義。
このスキルを習得することで、わかりやすい文章を作りやすくなります。
なぜかと言いますと、一文一義は短文を量産するスキルだからです。

でも、お難しいんでしょう?
いえいえ、そんなことはありません。
最初こそ苦労するかもしれませんが、慣れてしまえば本当に簡単です。
というわけで今回は、以下の3点について解説していこうと思います。
- 一文一義とは何なのか
- 一文一義を練習してみよう
- 一文一義を意識すべき理由
この記事を読んで、あなたも「わかりやすい文章が書ける人」になってみませんか?

ゆっくりお勉強していってね!
「一文一義」とは?
まずは言葉としての「一文一義」の意味を確認しておきましょう。
……と思って辞書を引いてみたんですが、見当たりませんでした。
どうやら一文一義は、四文字熟語とは違うようです。

専門用語なのかな?
そこらへんは定かではありませんが、今回は自力で説明してみますね。
一文一義とは、おおよそ以下のような意味になります。
- 一文:ひとつの文(センテンス)
- 一義:ひとつの意味
こんな感じです。
シンプルでしょう?

分解するとわかりやすいね!
ひとつの文にひとつの意味
ひとつの文とは、以下のような「。」で終わる文を指します。
カッコよく言うと、センテンスです。
ソニー製のモデムに交換します。
上の例のように、ひとつの意味だけを持っている文が「一文一義」であると判断されます。
意味がひとつしかないため、シンプルでわかりやすく、短いです。
ソニー製のモデムに交換します。
⇩
この例文にはひとつの意味しかないので、一文一義であると判断できる
「一文一義」ではない文の例
今度は逆に、一文一義とは言えない例を見てみましょう。
わかりやすいように、さっきのモデムの話を改造してみます。
「ソニー製のモデムに無料で交換する」という、怪しい電話が掛かってきました。
今回の例も「。」がひとつだけの一文です。
ですが以下の通り、意味がふたつになっています。
「ソニー製のモデムに無料で交換する」という、怪しい電話が掛かってきました。
⇩
- 怪しい電話が掛かってきた
- 「ソニー製のモデムに無料で交換する」と言われた
この例文には複数の意味があるので、一文一義ではないと判断できる

10分くらい前、こんな電話が実際にかかってきた。
意図的に必要な説明を省いている光コラボの勧誘なので、注意してね!
このように複数の意味が含まれている文は、一文一義とは言えません。
わかりやすく読みやすいのが「一文一義」
一文の意味がひとつだけだと、シンプルになります。
シンプルな文は理解もしやすいので、短い時間で理解する必要があるビジネス文書などにピッタリの表現方法だと言えます。

ブログやらWeb記事やらにも適している。
とはいえ、決して万能というではありません。
なぜなら一文一義を多用した文章には、以下のような欠点も生まれやすいからです。
- 文章全体のリズムが悪くなる可能性がある
- 単調な文章になりやすい
- 感情がなさそうな文章になりがち
用途やバランス、リズムなどを考慮した上で、必要な分だけ一文一義にするのが理想です。

とはいえ、まずは一文一義に慣れることを優先しよう!
「一文一義」な文章を書く練習をしてみよう!
一文一義について何となく理解してもらえたと信じて、実際に「一文一義」な文を書く練習をしてみましょう!
どんなことでも、知っただけでは身につきません。
知ったことを実際に試してみるのが大切です。
例題を用意しましたので、一文一義な文章に修正してみてください!
問:次の文章を「一文一義」に修正してください
というわけで、以下の文章を一文一義に修正してみてください。
この館に住まう美しい少女は、画面の中でキスをしている半裸の男たちを直視することができず、まるで私の眼前であることを忘れたかのように、唸り声を挙げながら転げ回った挙げ句、振り絞るように「尊い……」とつぶやいたのだった。
以降の中見出しで、一文一義に修正する考え方の例を紹介します。
読み進めながら一緒に修正してみてください。
もちろん、自分なりに答えを考えてから読み進めても大丈夫です!
手順①:長文を意味ごとに分解する
まずは長文の意味を洗い出し、意味ごとに文章を分解してみましょう。
小難しく表現をすると、主語と述語がひとつずつの組み合わせになるように分割します。

主語は「私は」とか。述語は「~をした」とか。
例題の文章なら、およそ以下のように分解できるかと思います。
- この館に住まう美しい少女は、画面を見ていた
(主語:少女は/述語:見ていた) - その画面には、キスをしている半裸の男たちが映っていた
(主語:その画面には/述語:映っていた) - 少女は半裸の男たちを直視することができなかった
(主語:少女は/述語:直視することができなかった) - 少女は唸り声を挙げながら転げ回った
(主語:少女は/述語:転げ回った) - 少女はまるで、私の眼前であることを忘れたかのようだった
(主語:少女は/述語:忘れたかのようだった) - 転げ終えた少女は振り絞るかのようにつぶやいた
(主語:少女は/述語:つぶやいた) - 「尊い……」
手順②:意味ごとの短い文章を作る
分解ができたら、これを一文にまとめます。
先程の例なら、以下のような文章に組み立てることができます。
この館に住まう美しい少女は、画面を見ていた。
その画面には、キスをしている半裸の男たちが映っていた。
少女は半裸の男たちを直視することができなかった。
少女は唸り声を挙げながら転げ回った。
少女はまるで、私の眼前であることを忘れたかのようだった。
転げ終えた少女は振り絞るかのようにつぶやいた。
「尊い……」

まずは、単に並べるだけでOKや。
手順③:整形した後、全体として意味が変わらないか確認する
それぞれの文をつなぎ合わせ、それなりに形を整えたら完成です。
この館に住まう美しい少女は、画面を見ていた。
その画面に映っていたのは、キスをしている半裸の男たち。
少女は、そんな男たちを直視することができなかった。
唸り声を挙げながら、少女は一心不乱に転げ回る。
まるで私の眼前であることを忘れてしまったかのように。
ひと通り転げ終えた少女は、振り絞るかのようにつぶやいた。
「尊い……」と。
※太字は修正部分
最後に念のため、文章全体の意味が変わっていないか確認しておきましょう。
もし変わってしまっていたら、意味が変化しないように文章を組み立て直してみてください。

言い回しを変えて、一文一義のデメリットを減らしてみた!
長文を「一文一義」に修正することが練習になる
最初から一文一義な文を書いても良いのですが、慣れないうちは難しいかもしれません。

かくいうワイも、苦労してる。
その場合は、無理に最初から一文一義にしなくても構いません。
まずは心の赴くままに長文を書き上げ、先程の手順のように後から一文一義に修正すれば良いのです。
練習しながら、自分にあったやり方を探してみましょう。
「一文一義」を意識する必要がある理由
一文一義の作り方を抑えたところで、今度は意義について考えてみたいと思います。
文章を書く上で、一文一義を意識する必要がある理由とは何でしょう?
すでに軽く触れてはいますが、改めて簡単に整理してみます。
理由①:わかりやすさを求めている人がいる
一文一義の最大のメリットは、「わかりやすくなる」という点です。
どんなに役に立つ内容であったとしても、複雑で読みにくい文章は嫌われてしまうもの。
そのような文章を正しく読み解くには、十分な時間と読解力が必要になります。
何かと忙しい現代社会では、わずかな時間の浪費も惜しまれるでしょう。
一文一義を活用すれば、そういった問題を解消することができます。
理由②:長文だと誤解されてしまう可能性がある
複雑な長文には、誤解をされてしまう危険性があります。
たとえば、学生時代に何度も泣かされた経験がある人も多いであろう文章問題。
こんな感じのヤツ、覚えがないですか?
「花子さんは家にあった30個のりんごを使い、それぞれ同じ数のりんごを繋ぎ合わせ、ムカデりんご(※)を2つ(A、B)を作りました。
まだりんごが6つ余っていたので、花子さんはそれらを全部アップルパイにして食べてしまいました。
そこに現れた弟の太郎君、自分もりんごが食べたいと泣き叫びながら、ムカデりんごAから3つのりんごを強引に奪い取り、食べてしまいました。
ムカデりんごAには、何個のりんごが残されているでしょう?」
※ムカデりんご:複数個のりんごを一列に繋ぎ合わせたムカデ状の何か(フィクションです)

答えは「9個」。
このような文章問題が解けないのは、単に数の計算ができないからだと思われていました。
しかし近年、実は読解力が原因で解けないケースが多い、ということがわかってきたそうです。
主観ではありますが、「え、そう読み解いちゃうの?」という人が、それなりに多く存在しているように感じています。
であれば書き手には、できる限りわかりやすい表現を意識する必要があるのではないでしょうか。

読解力が高い人は低い人に合わせられるけど、その逆は不可能なので。
「一文一義」を使って文章をわかりやすくしてみよう!
これにて「一文一義」、終了でございます。
お付き合いくださり、ありがとうございました。
最後にもう1度、ポイントをおさらいしておきましょう。
- 一文一義=ひとつの文にひとつの意味
- 長文は「意味ごとの文に分解し、それらを全部つなげる」と「一文一義」になる
- なので練習がてら、あとから「一文一義」に直せばOK(最初から一文一義にしなくて良い)
- わかりやすく読みやすいのが「一文一義」のメリット
- 長文を読みにくいと感じている人のために、「一文一義」を意識してみよう
「一文一義」を意識することで、複雑な文章をわかりやすく表現することができます。
とはいえ文章全体を一文一義にしてしまうと、今度はデメリットが目に付くようになるでしょう。

工夫しないと、違和感のある文章になってしまう。
一文一義は文章全体のバランスを見つつ、ほどほどに使うのがオススメ。
それだけでも圧倒的にわかりやすい文章に仕上がるはずです。
ぜひ、試してみてください!
ーおしまいー