おはこんばんちは、さぶらでございます。
今までずっとうつ病の話ばかりでしたが、今回はVRの話をしたいと思います。
なぜかというと、さぶらはVR大好きで、とっても布教したいと思っているからです。
さて、最近テレビやネットで「VR」や「バーチャル」という言葉を、聞いたり見たりする機会が増えたのではないかと思います。
「あーVRってアレね、なんかかぶる感じのコンピュータ的なヤツでしょ?」
というような、ふわっとした感じではわかるけれど、じゃあVRで何をするのか、何ができるのかなど、具体的なことはわからない……。
そういう疑問の答えが、この記事で紹介する内容になります。
時代の最先端技術の一端を理解して、周りの人にドヤ顔で教えられるようになってしまいましょう!
注意)文字だけの説明ではわかりにくいと思ったので、この記事では「観て理解する」を目的に、動画をたくさん貼り付けています。
そのため若干ページが重いかもしれませんが、勘弁してください。
VRというのはですね(概要)
VRとは、「Virtual Reality(ばーちゃる・りありてぃ)」の略です。
日本語にすると「仮想現実」。
VRという言葉は、この仮想現実に関連する商品や技術を指しています。
したがって問題は、「仮想現実とは何ぞや?」という点です。
これがあやふやだと、VRが何なのかもよくわかりません。
なので最初は、仮想現実について説明をしたいと思います。
デジタルで作られた仮想現実
仮想現実とは、その名のとおり「仮想の現実」。
デジタル的な手法で構築された、現実を模した疑似空間です。
このように説明すると、CG(コンピュータグラフィックス)で作った、カクカクした四角い世界を思い浮かべるかもしれません。
しかしながら、「デジタル=CG」とは限りません。
全方位を同時に録画する特殊なカメラで撮影された、実写の映像を使っている場合もあります。
仮想現実で「体験」できる
実写をはじめとする多くのVR映像コンテンツは、VR機器を通して視聴することで体験した気分が味わえます(疑似体験)。
たとえば、キレイな海の中でのダイビングを仮想体験できるVR実写映像、バンジージャンプを疑似体験できるVR実写映像、水没した車両からの脱出を疑似体験できるVR実写映像などなど。
これらは360度カメラによって撮影されているため、360度動画と呼ばれています。
なぜ360度動画で疑似体験ができるのでしょうか?
理由は2つあります。
ひとつは、VRゴーグルを着けて視聴すると、自分の首の動きと連動して映像が動くため。
つまり、右を向けばカメラも右に動き、下を向けばカメラも下を向くイメージで、私達が現実に目で物を見るのと同じように映像を観ることができるのです。
もうひとつの理由は、「両眼視差」を利用した、いわゆる「立体視」という方法を使っているためです。
両目それぞれの映像を実際の目から現実を観たように、少しだけ角度をずらしたものにすることで、映像に立体感を持たせることができます。
これが(VRにおける)立体視です。
これら2つの理由によって映像から現実感が得られるために、疑似体験ができるというわけです。
ちなみにこの360度動画、VR機器がなくてもスマホで観ることができます(YouTubeアプリで再生してください)。
上のスキューバ動画を再生したら、スマホを持ったまま右や左を向いてみてください。
まるでスマホのカメラを通して、周囲の映像を見ているように感じることができるはずです。
(PCでも観ることはできますが、動かすにはマウスでぐりぐりする必要があります)
いずれは五感も使えるように
上の動画は視覚だけ体感できるタイプのものですが、「VR音響」と呼ばれる技術が用いられた動画であれば、その時の視点に合わせて音の聞こえ方が変化するため、聴覚も疑似体験できます(こちらは残念ながら、スマホだけでは体験できません)。
現在体験できるのは視覚、聴覚が一般的ですが、将来的には他の感覚も体験できるようになりそうです。
たとえば嗅覚デバイスについては、すでに一般販売目前の状態です(2019年11月現在)。
Feelreal(VRゴーグル用嗅覚デバイス『Feelreal』公式サイト。海外のサイトです)
VAQSO( VRゴーグル用嗅覚デバイス『VAQSO』公式サイト)
触覚デバイスも開発されていますが、こちらは一般向けの商品が出てくるまで、まだ時間がかかりそうです。
味覚や皮膚感覚については、(2019年11月現在)まだ研究が進められている段階です(味覚に関しては、嗅覚を利用したものは開発されています)が、VR空間で五感をフルに使った体験ができるのも、時間の問題かと思われます。
VRを観てみよう ~VRを扱っている映像作品~
さて、ここまで文章で仮想現実を説明してきましたが、それだけではまだイメージしづらいかもしれません。
そんな方はVRを扱っている映像作品に触れてみると、より具体的に理解することができるでしょう。
2018年に公開されたスピルバーグ監督によるSF映画『レディ・プレイヤー1』は、2045年のアメリカと、『オアシス』と呼ばれるVR世界を舞台にした近未来の物語です(劇中、ガンダムが出てきます!)。
いまや夏の風物詩となりかけている2008年公開のアニメ映画『サマーウォーズ』にも、インターネット上の仮想世界『OZ』が登場します。
厳密にはVR空間とは違いますが、見た目はVR空間そのものなので「OZ=VR空間」と解釈しても良いと思います。
余談ですが2019年7月、実際にOZがVRで再現されました。
「コイコイ」できます。
VRで何ができるの?
仮想現実への理解が深まったところで、「一体VRは何ができるの?」という疑問に答えていこうと思います。
最初の方で説明したとおり、VRは仮想現実に関する技術やサービスを指す言葉です。
したがってVRでできることは、基本的には仮想現実に関連する内容になります。
ゲーム
2019年現在、VR市場で最も盛んなのがゲームです。
VRゴーグルでプレイ可能なシューティング、ホラー、スポーツ、アドベンチャーなど、多くのゲームが開発されています。
VRゲームがどのようなものなのか、雰囲気だけでも掴んでもらえるように、人気があるVRゲームの公式PVを貼っておきます。
全身を使ってプレイするリズムゲーム『Beat Saber』、大人気ホラーゲームのVR版『バイオハザード7』、クラウドファンディングで約800万円を集めて制作されたVRミステリーアドベンチャーゲーム『東京クロノス』の3本です。
↓暴力やグロテスクな表現が含まれます!こわいよ!
映像コンテンツの視聴
VRは映像コンテンツにも使われています。
2019年現在では、映像コンテンツの種類は大きく以下の3つにわけられます(さぶらの勝手な分類です)。
- 実写360度動画
- VR空間での2D映像視聴
- VRアニメ
なお、VRの世界では日々新しい表現方法が開発されている状態ですので、今後このカテゴリーにはおさまらない作品が出てくる可能性が多々あります。
したがってこの3つのカテゴリーは、あくまでも参考として考えてください。
実写360度動画(180~360度)
VRにおける実写映像コンテンツは、こちらで紹介した360度(または180度)動画という形で提供されています。
「VR音響」などの技術と併せると、まるでその場にいるかのような感覚を楽しめます。
余談ですが、VRに慣れていない状態でジェットコースターなどの360度動画を観る際には、「VR酔い」に注意してください。
自分の意志に関係なく映像が上下左右に動きまくるので、気持ち悪くなりやすいです。
最初は動きが小さそうな動画や自分の意志で操作可能な動画で、VRそのものに慣れることをオススメします。
具体的には↓のような動画だと、安全かつ平和に楽しめるかと思います。
VR空間での2D映像視聴(疑似的なホームシアター)
従来の2D映像コンテンツをVR空間で視聴すると、まるでホームシアターの大画面で鑑賞しているかのような気分を味わえます。
Netflixアプリの場合、視聴モードが2つあります。
ひとつはVR空間上の大きなテレビに観たい映画やドラマを映し出す形で視聴するモード。
もうひとつは、真っ暗な空間に映像だけを表示させるモードです(上記動画の0:39~)。
こちらは映像の表示位置やサイズを、任意のタイミングで自由に変えることができます。
映像のサイズを視界いっぱいに広げると、まるで自分専用の映画館で観ているかのような迫力になり、没入感たっぷりなので個人的にオススメです。
(さぶらは主にこのモードで、更に映像位置も調整して、ゴロゴロしながら映画やドラマを観ています)
VRアニメ
まるで自分がアニメの世界に入り込んだような感覚になれる、VRゴーグルで観るアニメです。
登場人物の視点で物語を楽しめるものや、VR漫画(VR空間で3次元的に表現された漫画)などもあります。
『狼と香辛料VR』を手掛けた『Spicy Tails』によるVRアニメーション『Project LUX』(公式サイト)のPVと、『ファイナルファンタジー』や『ドラゴンクエスト』シリーズでおなじみのスクウェア・エニックスが独自開発した漫画VRコンテンツ『結婚指輪物語VR』(公式サイト)のPVを貼っておきます。
教材利用
今まで挙げた「できること」の例をみてもわかるとおり、多くのVRコンテンツは疑似体験の要素を含んでいます。
したがってVRで学習などの教材となるコンテンツを作成すれば、(VRゴーグルさえあれば)いつでも疑似体験を伴う学習ができるようになります。
すでに一部の企業では、教育や研修にVRが導入されています(具体的な利用例はこちら)。
VRのビジネス利用(2019年現在)
2019年現在、VRはさまざまな分野でビジネスにも利用されています。
ここではその一例を紹介します。
賃貸物件の下見
引っ越しなどで部屋を探す際には、いろいろな物件の内見を繰り返すことになると思います。
場合によっては移動に時間がかかったりして、なかなか手間でまとまった時間が必要になりますよね。
しかしVR空間に作られた物件のモデルを利用すれば、移動の手間なく、すぐに部屋を見ることができます。
これさえあれば、わざわざ休日を空けて内見をする必要がなくなるかもしれません。
医療などの研修
医療分野ではVR技術が積極的に利用されています(特に海外)。
手術の訓練を目的としたVRシミュレーションや、医師や看護師向けの研修にVRが利用されています。
いくら手術の練習がしたくても、実際に人を手術するわけにはいきません。
そんな分野においてVRを利用したシミュレーションは、実際に(疑似)体験ができるため、非常に高い学習効果が期待できます。
お医者さんのウデがあがるのは、患者になるかもしれない身として非常に嬉しいことですね。
医療分野以外でも、社員研修に使われる例が増えています。
疑似体験を伴う効率的な記憶の定着や、事故など特殊な状況を疑似体験することによる、危機管理意識の向上なども期待できます。
日本ではJR東日本、松屋フーズなどがVR研修を導入しています。
教育や啓蒙活動など
特殊な状況を疑似体験できるという意味では、VRは教育や啓蒙にもうってつけの教材になり得ます。
今回は災害体験、労災体験、認知症体験を紹介する動画を貼っておきます。
体験型アトラクション
家庭でできるVRゲームはこちらで紹介したので、ここではVRの体験型アトラクションが複数設置されている、VRアミューズメント施設の例を紹介します。
家庭では体験できない、本格的な体験型アトラクションが楽しめます。
さぶらの趣味の関係で貼り付け動画の内容が偏っていますが、他にもさまざまなジャンルのアトラクションがあります。
紹介した動画のアトラクションは、『MAZARIA』や全国各地の『VR ZONE』にてプレイ可能です(店舗によっては設置されていない場合もあります)。
VRを体験してみよう!
長々と書いてきましたが、やっぱりVRは体験してナンボです。
VRを体験する前のさぶらは「VRなんて、ゴーグルでCGを観るだけでしょ?」なんて考えていました。
しかしセンシティブな動画に興味が湧いて(!)、面白半分で実際に観てみると、想像以上に迫力や没入感がスゴイんです。
物が飛んでくる場面で思わず顔や体を動かしてしまったり、人が目の前に近づくと(動画には含まれていない)息遣いや気配を感じたりしてしまうくらいには、リアリティを感じてしまいます。
(おそらく脳が錯覚を起こしてしまうレベルにリアルだからじゃないでしょうか)
さてそんなVRですが、スマホを利用した簡易的な体験であれば、安い値段で機材を揃えることができますので、かんたんに紹介したいと思います。
また機材を買わなくてもVRを体験できる方法も、併せてひとつ紹介します。
スマホで360度動画を視聴
最も安価に、最も手軽にVRを体験する方法は、スマホを使って360度動画を視聴する方法です。
ゴーグルにセットしたスマホで映像を流し、ゴーグルのレンズを通して観ることで、VR映像として楽しむことができます。
このようなスマホ用VRゴーグルであれば、1,000~4,000円前後で購入できる商品が多く、比較的手軽です。
VRがどんなものなのかを体験するなら、まずはそのへんのもので試してみることをオススメします。
具体的には、↓のようなゴーグルです(これは2,000円しません)。
↓こういうのは特に安価です(ダンボールを組み立てるタイプ。1000円しません)
もちろん、本格的なVR機器に比べると没入感や迫力は劣りますので、その点にだけ注意してください。
(正直言って、専用機器とは雲泥の差です)
VRアミューズメント施設を利用
「VRの本気を体験してみたい!」という方は、VRアミューズメント施設の利用してみてはいかがでしょう。
このような施設は、家庭用よりも性能が良い法人向けVR機器や、ハイエンドモデルのVRゴーグルを採用していることも多く、コンテンツ自体も大掛かりなので、まさに現状における「VRの本気」を体験することができます。
ただ残念なことに、2019年現在の主なVRアミューズメント施設は、ほとんどが東京か、大阪などの大都市に集中しています。
そのため地方の方だと、気軽に利用するのは難しいかもしれません。
さぶらのオススメ:アニメとゲームに入る場所 MAZARIA
しかし地方にも徐々に施設が増えているようなので、数年後には状況が変わっている可能性があります。
気に入ったら本格的なゴーグルの購入を検討しよう
VRを体験した結果、もし気に入ったのであれば本格的なゴーグルの購入を検討してみましょう。
2019年現在、発売中のVRゴーグルはおおよそ以下の3種類にわけられます。
- PC接続型(『VIVE Cosmos』『Oculus Rift』など)
- 独立型(『Oculus Go』『Oculus Quest』『Lenovo Mirage Solo』など)
- ゲーム機接続型(『PSVR』『 Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit 』など)
ここでは触れませんが、購入の際には想定している用途(ゲームや映像視聴など)に合ったものを選ぶようにしましょう。
VRは第四次産業革命を構成する重要な技術
現在、世の中ではAI(人工知能)やロボット、IoT(モノのインターネット)、ブロックチェーン(仮想通貨に用いられている技術)、量子コンピュータ、自動運転など、さまざまな近未来的な技術の実用化に向けた研究や開発が進められています。
これらは皆、これからの産業の中核を担っていくとみられている、大きなインパクトを持つ新しい技術です。
VR(仮想現実)も、これらの革新技術の1つに数えられていて、いわゆる「第四次産業革命」を構成する技術とされています。
AIやロボットの技術がこれからもどんどん発展していくのが予想されるのと同様に、VR関連技術も日進月歩で発展し、やがて身近な存在になるだろうと考えられます。
たとえば、VRを使った社員研修が当たり前になったり、アーティストのライブはVRで体験するのがスタンダードになったり、VR空間上のオフィスで働くことが普通になったり。
夢が広がりますね!
第四次産業革命は、これまでにないスピードで世の中に変化をもたらす可能性があります。
その早い変化に取り残されないためにも、みなさんもここいらでVRを体験しておくのはいかがでしょう?
若干脅しっぽくなってしまいましたが、そうでなくてもVRコンテンツはどれも楽しいものなので、純粋にオススメしたいと思っています。
ぜひ試してみてください!
ーおしまいー